最近のマイルール改訂の根拠になったバックテストで、いくつか興味深い点に気付いたのでご紹介します。
ユーロドル (2011年1~10月)を、新ルールでトレードした場合の成績です。
新ルールについては、ページ上部の ◆マイルール へ行ってご確認を。 バックテストでは、基本ルールに追加した 「日本時間03~09時はエントリー禁止」 も実施しています。
まずは、買いと売りの利益の伸びを示すグラフです。
買いも売りも、大枠は同じような伸び方をしていることが一目瞭然。
同じ期間の日足チャートを重ねると、上昇期には買いトレードがやや有利、下降期には売りがやや有利という違いはありますが、やはり15分足でトレードするNYボックスにとっては大した影響はないことがわかります。
続いて、買い売りの利益を合算したものをご覧ください。
さきほどのグラフがわりと単純な右肩上がりだったのとは違います。
長期の停滞というか、百数十pipも後退する時期があるかと思えば、その直後にドカンと利益がでる時期がある。
日足の動きは似たようなものですので、 「トレンドがこうだから良い・悪い」 というふうには言えないでしょう。
ともかく、停滞のあとに急伸したおかげで、ならしてみれば一本線の右肩上がりになっています。
でも、実際に停滞期に入っているときは、かなり不安になりますよね。
そういえば 「NYボックス」 でググると、 「何十回かトレードしたけど損ばかりなので止めた、NYボックスは損大利小だ」 といった発言が出てきますが、その人はドンピシャこういう時期にトレードしていたのかも。
結果がなかなか出ないとき、不安になったとき、先行きを見通す材料を持っていないと、ムダな撤退をすることにもなりかねません。
グラフはいろんなことを教えてくれます。
(もちろん、 「停滞 → 急伸」 というのがどれくらい普遍的かはわかりません。 とりあえずユーロ円では似たような傾向を確認していますが。)
さて、停滞しているなと思ったら、撤退までせずとも、トレードを休んで様子を見るという手もあると思いますが、これが意外と難しいことをもわかりました。
さきほどの利益の伸びグラフに重ねて、日々の獲得pip をご覧いただきましょう。
停滞後の急伸がどんなふうに発生したかがよくわかります。
急伸期は、いきなり勝ちトレードの連発で始まっていますが、わけても50pip以上の大きな勝ちが初期にかたまっていることにご注目。
停滞期に様子見を決め込んでいると、このロケットスタートを逃す可能性があります。
チャートのチェックを忘れていた。 チャートは見ていて久々の1勝は知っていたが 「波」 が来たとは思わず、もうしばらく様子を見てしまった。
なんてことをやっていると、あっという間に急伸期の半分ぐらいは終わってしまうかもしれません。
そんなわけで私としては、停滞期に入っても我慢のトレードを続けることを原則にしています。
「トレードルールを守る」 ことの大切さがよく言われます。
理由があって決めたストップロスを、成り行きでずるずる変更しない。
トレード一回あたりの損失額を決めたら、それを越えるポジションは持たない。
そういうことを守らずにアドリブでトレードしていると、今の自分がなぜ勝てているのか、なぜ負けているのかを把握することができず、次に活かせないからだと思います。
グラフが 「停滞してもきっと持ち直すよ」 と言っているときそれに従うことは、ルールを守ることに似ています。
結局こうしたグラフもルールも、すべてはバックテストから生まれた ものですから、つまるところは自分がやったバックテストの結果を信頼するかどうかということでなんですね。
私にとっては、じっくり時間をかけたバックテストを納得いくまで分析した結果ですから、これを信頼するほかに方法がありません。
だからマイルールやグラフが言うことを丸呑みにして運命を共にしようと思っています。
他人が作ったルールで沈没するのは嫌だけど、自分がやったことなら受け入れられますから。
まあ実際に沈没するつもりはないので、船が沈む前に脱出はします。
「ああ停滞期ね」 などと言ってられなくなってきたポンドドルはしばらく保護観察処分にして、ユーロ円に乗り換えようとしているのもそういうこと。
そういえばユーロ円のグラフも作ってあるんですよ。
基本はユーロドルと似たようなものですが、やっぱり違うところもあって微妙に面白いです。
うまくまとめられるようであれば、あらためてご紹介します。
それにしても、Excel しろうとが統計とったりグラフ作ったりするのは大変たいへん。
スクールがあったら行きたいくらいですわ。
EUR/USD
200SMA: 下降
フェーズ: 下降フェニックス
損 益: なし
GBP/USD
200SMA: 下降
200SMA: 下降