とか言っちゃうとまるでアホですが、まあ聞いてくださいな。
鄧小平が改革開放!と叫んで以来、中国は経済成長の道をひた走ってきました。
この10年、中国のニュースといえば世界の工場、貿易黒字、成長率、新車がじゃんじゃん売れる! 不動産バブルか?! なんていうネタばっかりで、ひとむかし前の日本とまったく同じです。
そういう状況に慣らされてしまうと、あの国は社会主義なんだという意識がぼんやりと遠のくというか、半分忘れてしまうところがあると思うんです (俺だけ?!)。
で、中国系カナダ人との会話のなかでひょいと出てきたのが、私有地を持っている中国人はひとりもいない という事実でした。
社会主義国では土地はすべて国有。 ああそうだったよな。
だからどんなにお金を儲けて巨大な御殿を建てた人がいても、地面はその人のものではありません。
ある日突然 「地主」 が来て、ここには〇〇を建てるので立ち退きなさいと言われたら、もうどうしようもありません。
もちろんお金持ちはそこを見越して普段から中央や地方政府のお偉方にいろんな鼻薬を嗅がせていることが多いので、御殿がいきなり消えるというのは起きにくいでしょう。
でも、庶民の足場が定まることはありません。
どんなに稼いで貯めて家を建てても、そんなものいつ吹き飛ぶかわからないから。
日本人だって家を建てるのはたいへんです。
私自身もそうでしたが、一生かかって返す莫大なローンに背骨がひしゃげるような思いをしながら家を買う。
苦労しながらも、これは自分の財産なんだと思えばこそ頑張れる。
でも、ある日突然住めなくなるかもしれないような家だったら、とてもじゃないけどやってられないです。
中国人は、そういう環境のなかで暮らしています。
床板一枚めくったらそこは地獄といったら大袈裟だけど、生活の基盤がそういうふうに危なっかしいんだったら、いったい何を頼みにして生きればいいのか? という不安をかかえています。
一生続く不安です。
ここで私は思うわけです。
中国人がお金儲けにやたらに熱心な (という印象がある) のはそのせいだろうか。
信じられるものはお金だけっていう不安な世界だったら、自分だって目の色変えて稼ぐかもなあと ...
それって社会主義のせいだろうか?
そうかもしれないが、彼らの不安というのは今に始まったことではなく、はるかな過去からずっと続いてきたものだと思います。
過去4千年、中国に君臨したすべての王朝は、民衆を絞りあげる過酷な収奪機関だった (それと比べれば日本の統治機構はホトケだった) といえますし、今の政府もそうした王朝のひとつといえるでしょう。
たしかに皇帝という制度を倒して新たに国民国家を起こしたかたちにはなっていますが、統治の本質はさほど変わっていないと思います。
結局のところ、中国というのはそういう君臨のしかたでないと治まらない土地柄であり、その意味で中国の仕組みというものはこの4千年間、不変だと思うのです。
だから、皇帝専制でなければあとは社会主義くらいしか方法がないのかもしれない。 社会主義の欠点は見ての通りだが、しかたないのかもしれない ...
でも、統治される民衆の側はたまったものじゃありません。
中国人が国家や社会というものに常に警戒感をいだき、頼れるのは家族や仲間だけと考え 「横社会」 のつながりを大切にしてきた理由はここにあるんじゃないでしょうか。
横社会の助け合い以外で頼りになるものは、やっぱりお金です。
自分自身、お金への執着をふくめた中国人のキャラに辟易したことはありますが、中国について浅学なりに知るにつれ、彼らを 「嫌なやつら」 と断ずることは控えようと思うようになりました。
何ごとにも理由があることを知ったからです。
私は、長年あこがれつつも中国へは行ったことがないので、是非一度たずねて実像のかけらでもいいから見てみたいと思っています。
日本にとっては巨大な隣人。 どちらかが消えてなくなるということはないので、好きも嫌いもいろいろあるけどひっくるめてどうつき合うかということだと思います。
(以上のことは、主に 「中国人」 もしくは 「中国文化」 との付き合い方について考えたことであり、中国政府となるとまた別の姿勢のとり方があると思います。 あちこちのテロ支援国家に武器を売ったり援助したりなど、いろいろスゴイことをやってる政府なので...)
でも中国、行ってみたいなあ。
いちど中国人とくたびれ果てるまで麻雀し倒すってのがささやかな夢なんすけど。
9/5のトレード結果です。
EUR/USD
200SMA: 下降
フェーズ: 下降フェニックス
損 益: 52pip
GBP/USD
200SMA: 下降
フェーズ: 下降フェニックス
損 益: ▲30pip
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