2011年9月20日火曜日

「見なかった」で済まされるの?

ははあ、そうやるのかと思った中国方式。

女性歌手のオーディション番組 「超級女声(スーパーガール)」 がすごい人気で、視聴者の投票行動の過熱ぶりが社会現象になっているそうです。

ところがこの番組、規定の放送時間を超過したカドで当局から1年間の放送停止を命じられたというのがニュースになってますよね。

90分という枠を延長して放送することがたびたびあったようですが、びっくりするのは放送時間に規制がかかっていること。

一皮めくってみないと何があるかわからないもんです。

男の出番はないのね...?
ただ、伝えられているように、実際に問題になったのは時間超過ではなく、出演者の 「不適切な」 発言や服装だったんじゃないかというのがチマタの見方。

そりゃあの国のことですから反国家的とか反道徳的とかの不適切な言動はタブー。 きっと何かあったんでしょうな。

でも当局が狡猾なのは、番組内容が 「反〇〇的」 かどうかは意見が分かれて面倒になる可能性があるためか、放送時間という数字で示せる違反にしてきたこと。

ひとむかし前の中国政府なら、 「反〇〇的である」 と堂々と宣言(!)して潰しにきたでしょうが、そこまではやれないご時勢ということか。


さて、今回規制の対象になったとはいっても、しょせんは娯楽番組。 こうした分野は政府もそれほどピリピリしていないと思います。 超人気番組だから目立つし、影響も大きいからターゲットになったんでしょうね。

でもニュースとなるとなると話は別でしょう。 社会的インパクトが強いし、毎日のことなので。

政府はいったいどうやって新聞やテレビを 「大人しく」 させているのか?

そこで飛び出すのが国際政治学者ネタのまた聞きシリーズ、第二弾。

この先生、日中韓など東アジアが専門分野とあって、私にとっては身近なおもろいネタの宝庫なもんで重宝してます(失礼!)。


中国にはこんな仕組みがあるんだそうです。


マスコミ各社には必ず 「ある掲示板」 が設置されている。

掲示板には毎朝、当局からの指示が貼りだされ、記者たちは必ずこれを見てから取材に出る決まりになっている。

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本日取り扱ってもよいネタ

1)〇〇〇〇 (内容は.....という方向で)

2)△△△  (....という点に絞った記事で)

3)・・・・・・

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例えばこんな感じかな。

 「洪水の被災地を首相が訪問」 ネタは取材してよし、でも 「政府の救援の遅れ」 という論調はやめろ。


笑いどころじゃないんだろうけど、この掲示板の話には思わず笑っちゃった。

同時に妙に納得したというか ...

強大な権力を誇る中国共産党の言論統制も、現場では地道な努力をしてるんですねえ。

だけど、記者たちはいったいどの程度これを守っているんだろうか。 先生によると、

すごく忙しかったので貼り紙を見るヒマがなかった

寝坊して直接取材先へ行ったので見られなかった

みたいな言い訳をして、好きなように記事を書く記者も多いのだとか。

ただし、現場の記者はそうでも、デスクだとか部長だとかいう上司は 「知らなかった」 では済まされないと思うんですが、そのあたりは実際どうなっているんでしょうね。

しかしまあ政府にしても、文化大革命の時代ならいざ知らず、仮にも改革開放を唱えてきたわけですから、ちょっとぐらい気に食わない記事だからといってシラミつぶしに弾圧するわけにもいかないでしょう。

そのあたり、メディアと政府の微妙な駆け引きというか、ぎりぎりの均衡が保たれているんでしょうね。

その均衡の支点にあたるのが毎朝のトホホな貼り紙、というあたりに中国の難しさが表れていると思います。


先日、中国人はたいへんだなあという書き込みをしますが、これを政府の側から見れば、中国は治めにくい国だなあということになります。

メディアといえばこれしかなかった
ついひと昔前のこと
おまけに今どきの国民はマスコミではなくネット上の 「本音」 に共感して行動するようになった。

チュニジアから始まったアラブの春を北京はどう見ているのか。

マスコミ各社の 「掲示板」 のエピソードを聞いて大笑いしつつも、中国はどこへ行くのかという巨大なテーマが気になってしまいます。


ところで 「スーパーガール」 が放送停止になる今後1年間は、かわりに 倫理や道徳を奨励する番組 を放送するというんですが、中国政府もあーんまり民意とかけはなれたことをやってると ...
 
いやいや人さまには人さまの事情というものがありますから、浅学の徒がとやかく申し上げるものではありませぬ。



9/20のトレード結果です。 


EUR/USD
 
200SMA: 下降~上昇
フェーズ: 下降フェニックス~上昇ユマ
損  益: なし

今日はボックスからのブレークがありませんでした。



EUR/USDの成績表はこちら (常に最新のものにアップデートされています)



GBP/USD

200SMA: 下降~上昇
フェーズ: 下降フェニックス~上昇ユマ
損  益: なし

マイルールではのブレークでの買いが可能でしたが、今日は様子見してノートレードでした。

事と次第によってはエントリーもありかと思ってチャートをウォッチしていましたが、相場全体に動きがないなかで、このブレークは誤差の範囲と判断しました。

少なくともFOMC後の動きを見るまではお休みです。



エントリーしなかった主な理由は上記のとおりですが、ついでにいうと、昨日お話ししたストキャスもブレーク時点でレベル80を越えていたので、そのことも横目で見つつの判断でした。

GBP/USDの成績表はこちら (常に最新のものにアップデートされています)



突然思い出したのは、ある会話のなりゆきで 「中国が日本を攻めてきたらどうする?」 と尋ねられた私の知り合いが、

戦争するよりは中国に占領されたほうがいいと思う。

と真顔で答えていたこと。

その人はなかなかのインテリだったので、私たち日本人が空気のように無意識に享受している自由が中国では束縛されていることを知らなかったとは思えません。

それでも進んで社会主義中国の支配下に入るというのは、反戦思想ゆえの無抵抗主義なのか中国が大好きなのか ...

とにかく心中ひそかに驚愕したことを思い出します。

そして、もしも私たちの自由が侵されることがあれば自分は命をかけて抵抗すると、そのとき心に決めました。

命がけで守るものが自分の暮らしのなかにあるんだと、初めて気付かされた体験でした。

そういえば誰だったか著名人にも中国に占領されればいいと言ってた人がいたけど、世の中は広いんだなあ~。

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