数字というのは、もちろん経済の数字。
私個人は基本的にファンダメンタルズを気にしないトレードスタイルですが、それでも経済動向についてのおおまかな理解はトレーダーの基本アイテムだと思うので、「数字のウソ」みたいな話は気になります。 というか、とりあえず面白そうなので引っ張られます。
4日発表のアメリカの雇用統計は、私ですらへんてこりんだなと思う数字でした。
① まず、農業以外の分野での雇用者数は前月と比べて8.6万人の増加。 増えてはいるのですが、市場では15万人増加と予想されていたことから、弱気材料となりました。
② 一方、失業率は、去年11月から1月まで、9.8 → 9.4 → 9%と改善。 強気材料となりました。
つまり、マーケットの予想をベースにして見るかぎり、
① 雇用情勢は良くないのに
② 失業率は改善している
というんだから、いったいどっちやねんという状況でしたよね。
これについてあるアナリストが、次のような分析をしていました。
① 雇用情勢が悪いのは本当
② 失業率の改善は数字のウソ
なぜウソなのか。 それは、統計の出し方に理由があるというのです。
政府が発表する失業率というのは、職につく意思があるのにつけていない人の数を調べたものです。 たとえば職につく意思がある人が100人いたとして、そのうち10人が職につけなければ、失業率は10%。
でも、不況が長引くと、こりゃもうどうにもこうにもあかんわと言って職探しを断念する人が現れます。 すると何がおきるか?
このうち何人あきらめたか、という話・・・ |
まず、職探しをあきらめた人が3人現れたとしましょう。 これで職につく意思がある人は97人になります。
同時に、職につけていない人の数も3人減って7人になります。 このとき失業率は?
7 ÷ 97 = 7.2%
職探しをあきらめる人が現れるほど状況は悪化しているのに、失業率は改善している。 これが数字のウソ、というわけです。
なーるほど。 簡単な計算なのに考えたこともありませんでした。 えらい勉強になりましたよ。
ただしこの分析は、職につく意思を放棄した人が相当数いた筈だという推測を前提にしているので、今回の「失業率のウソ」が当たっているかどうかは神のみぞ知るところです。
ところで、失業率の数字がときにウソをつくことを政府が知らないとは思えませんが、それを承知で発表している理由は、雇用の悪化が政府の不人気に直結(アメリカは特に)するからでしょうね。 本来は、統計の方法を改めて実情に即した数字にすることは可能なはずです。
積極的にウソをついてはいないが、真実を知らせているわけでもない。 おかみの説明というのはこの種のすっとぼけ、操作、欺瞞がたくさんあると思うんです。 もちろん日本もそうです。 そして残念ながらマスコミは、そういう政府の発表を垂れ流すだけのことが多い。
それを見抜く力というのが、とくに今の時代(=政治があてにならない時代)には大切だと思うんですけどどうでしょ?
2/7のトレード結果です。
EUR/USD
200SMA: 下降
フェーズ: 下降フェニックス
損 益: ▲30pip
GBP/USD
200SMA: 下降
フェーズ: 下降ユマ
損 益: なし
長いヒゲがボックスをブレークしたものの、エントリーチャンスには至りませんでした。
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