2011年8月8日月曜日

見たぞ、人種「区別」の壁

生のアメリカを見せつけられました。

またテレビネタなんですが、最近見た番組で「あなたならどうする?」ってのがあるんです。
(ABC "What Would You Do?")

街で一般人をひっかける様子をこっそり撮影するんですが、目的はおふざけじゃなくて真面目な番組です。

たとえば、先週のネタはスーパーマーケットで老人が万引き。 もちろん役者による芝居なんですが、それを目撃した買い物客がどうふるまうのかをカメラに収めます。 頃あいをみて番組プロデューサーが現れ、なぜそうふるまったのかについてインタビューします。

老人を万引き犯に仕立てた理由は、同情の目で見られやすく、そのぶん目撃者の反応が分かれるから。 

実際、万引きの瞬間をしっかり見たのに敢えて目をそむけて素知らぬ顔で立ち去る人がいて、「気の毒に思えたから」 と答えていました。

もちろん、即刻店に通報する人もいます。 自分ならどうするかなーと思えてきて面白い番組です。



やはり他民族国家の番組ですから、人種の違いが材料になることもあります。

ダウンタウンの歩道でティーンエイジャーがビールを飲んで騒いでいます。 20歳以下の飲酒も路上の飲酒も禁止 (州によって違いあり) されていますが、もちろん彼らは役者で、酒は飲むふりだけです。

最初は白人少年3人と少女1人の出番。

ただ飲んで騒いでいるぶんには、通行人から声がかかることはなく、皆が眉をひそめながらも無言で通り過ぎます。

ここで少年たちの芝居がヒートアップ。 酔っぱらってフラフラになった少女に少年たちが無理やり飲ませようとして騒ぎます。

人々の反応がガラリと変わりました。 

通行人のほとんどが少年たちに割って入り、「そんなことは止めなさい」 と諌めます。

少年たちがガヤガヤ言って抵抗すると、少女の腕をとって引き離そうとする人、警察に電話する人もいました。

みんな大人の務めを果たしてますねー。


ところが少年少女が全員黒人になった瞬間、反応が一変します。

飲んで騒いでいるうちはもちろん、少女に無理やり飲ませる芝居が始まっても、誰も声をかけません。 皆ちらちらと目をやりながらも、無言で通り過ぎます。

通行人には、白人も黒人もふくまれています。

12人目になってようやくひとり 「おいおい君たち」 と介入する男性が現れたところで実験シーンは終わり。

黒人の集団、しかも飲酒してテンションが高くなっている若者たちを市民がどう見ているのか、リアルに映しだしていました。

無視して通り過ぎた人たちへのインタビューは (少なくとも番組上は) なかったので、人々が黒人少年たちと何故かかわろうとしなかったのかについては語られませんでした。


でも言われなくてもわかる話かと思います。


迫力満点のことが多いし ...
私だって同じです。 暗い場所とか人が少ないといったちょっとやばいシチュエーションでアフリカ系の男性に出会うと緊張します。

とくに差別感情を持っていないつもりでも、反射的に緊張します。

ニュースで見る強盗や殺人などの犯人の大半がアフリカ系 (すくなくともワシントンDCエリアでは) であることが頭に刷り込まれているからだと思います。

私のような反応を差別だと言う人はあまりいないと思いますが、こうした区別の意識が存在し、それが結果としていろんな差別に結びついていることは間違いないと思います。

これは私自身のひそかな反省でもあります。



日本に置き換えたとき、国内の異質な人たち(たとえば外国人)を私たちはどう見ているでしょうか。

あるいは、近隣諸国の人たちのことをどう見ているでしょうか。

ある国の政府のやりくちが気に入らないあまり、その国の人々をすべて毛嫌いして罵倒する人が増えてきたようが気がしています。

脅威を肌身で感じる距離にいるわけでもないのに、いったい何におびえているんでしょうね。

それとも何か別の不満を外国人にぶつけているだけなんでしょうか。



なんつってちょっとどこかへ行っちゃいましたけど、先週の放送を見て個人的に感動したのは 「老人万引き」 のワンシーンでした。

「犯人」 は70代の男性。 コートの内ポケットに食品を押し込むところを中年女性が目撃し、声をかけます。


女性: あなた、盗んだでしょ? それはいけないことよ。

犯人: 見のがしてくれ、わたしゃ退役軍人なんだが生活が苦しいんだ。

女性: だからといって泥棒は許されないわ。

犯人: お金がないんだよ ...

女性: お金がなくても品物を得る方法はあるわ、サポートを受ければいいのよ。 あなたにはそれが必要だと思う ...


と、女性は気遣いの表情を顔いっぱに浮かべ、おだやかに語りかけます。

サポートというのは、行政の生活保護のほか、市民団体や教会による援助のことでしょう。

アメリカは格差社会で福祉がひどいとよく言われますが、なぜか草の根のセーフティネットが最底辺をよく支えているような印象があります。

女性が万引き犯にかけた言葉は、そういった社会のよき心といったものを象徴しているようで、なんだか胸が熱くなりました。

アメリカって、露骨な資本主義、むきだしの弱肉強食的な側面にへきえきすることが多いけど、人の心の温かさに触れることも多い社会だと思います。

その心の温かさというのも、実は背景画が毒々しいからこそ引き立って見えるのかもしれませんが、とにかく面白い社会に暮らしているもんだと思うわけです。



話は戻りますが、街角で酔っぱらって騒ぐ黒人の若者たちが少女に無理やり酒を飲まそうとしています。

そこへ通りかかったあなた、いったいどうします?



8/8のトレード結果です。 


EUR/USD
 
200SMA: 下降
フェーズ: 上昇フラッグスタッフ
損  益: 72pip

強いブレークでエントリー、利益ターゲットのピボットにどんぴしゃタッチ。 理想的なNYボックスでしたね。



EUR/USDの成績表はこちら (常に最新のものにアップデートされています)



GBP/USD

200SMA: 上昇
フェーズ: 上昇フラッグスタッフ (売りNG)
損  益: なし

マイルールでは売り禁止。 エントリーした場合、44pipを獲得しました。



GBP/USDの成績表はこちら (常に最新のものにアップデートされています)


前回のドル買い介入は、日本時間の午前10時。 次回の介入あるときも東京市場でやってくれれば、夜間トレードがほとんどのNYボックス的にはOK。

東京時間になったら少なくともユーロドル・ポンドドルの買いは持たないほうが安全と ...

でもそうとは限らない? 24時間いつ介入するかわからないですもんね。

おーこわ。

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