2011年8月1日月曜日

海外暮らしにメリットなし?!

最近あるブログを読んでびっくりしました。

アルゼンチンの首都ブエノスアイレス在住の日本人がお書きになったものなんですが、この方は

「海外で生活することには目に見えるメリットはない」 と断じておられます。
 
目に見えるメリット とは具体的にどんなものか不明ですが、とりあえず現地での暮らしについては色々と不満をお持ちです。

1. 東京のような多様な食材、優れたレストランがない
2. 言葉が通じないし、店員の愛想がたいてい悪い
3. インフラが日本のように整っていない
4. 「南米のパリ」といわれているくせに道は犬の糞だらけ

なるほど、そうでしょうね。 でも、私とはかなり異なるとらえ方だなあと思いました。


まず 「南米のパリ」 についてですが、たしかにブエノスアイレスはパリのように美しい街と言われているけれど、一方でパリが犬の糞だらけであるのと同じく、ブエノスアイレスも糞だらけというのが面白い共通点です。

フンづけてもフンがいせぬよう...
なので、「南米のパリ」 という言葉は、あららそんなところまで似ちゃって...という苦笑いを含んだ意味合いになっているのが現状でしょう。

ブエノスアイレスの糞を見て 「なるほどパリと同じやなあ」 と思えれば笑って済ませられる、まで行かなくてもショックが少ないと思いますが、そういう心の準備がないとちょっとしんどいかもしれませんね。


まあ「南米のパリ」問題は単なる誤解というか言葉のとらえかたの問題でしょうから横においておくとして、この方の不満をあらためて見てみると、

東京と比べてグルメを楽しめない、サービスが劣悪、インフラが不足、街が汚い

ということになりますが、これはおっしゃる通りだと思います。

なにしろ東京というのは、世界最高クラスのアメニティが享受できる街ですから (大気汚染やら物価高やらそういう点はさしおいて、お金で買えるサービスや都市の利便性の話です)、それと比べたらブエノスアイレスのみならず世界中のどの都市も見劣りすると思います。

どうやらこの方にとっては、東京のように快適に暮らせないことが大きな苦痛になっているようですね。 こうなると毎日がたいへんだと思います。

東京のように暮らせない=海外暮らしに目に見えるメリットはない

という価値判断に至るのも無理からぬ気がします。


とらえ方は人それぞれだなと思いました。

私は海外に出たとき、ものごとが日本のように運ばない、サービスの質が低いことを最初から前提にしているので、その場その場ではブツクサ言うものの、 「どうせこんなもんだから」 と緩くかまえてありのままを受け入れることにしています (もちろん努力は要しますけどね)

少なくとも 「東京並みでない暮らしにはメリットなし」 というふうには思いません。

逆にこんなふうに考えることが多いです...


1. 東京のような多様な食材、優れたレストランがない

→ 東京の華麗なるグルメ文化って、貪欲すぎないか? 金にあかせて世界中の食物資源にすごい負荷をかけているようだが、いつかほんとにエライことにならないか? 

2. 言葉が通じないし、店員の愛想がたいてい悪い

→ 日本の店員の接客が丁寧すぎるのが気持ち悪い。 自分を殺して接客ロボットになれる日本人って、報われてるの? けっこう不幸な集団かも。

3. インフラが日本のように整っていない

→ 道路や橋などのインフラは一度作れば永久に巨額の維持費がかかるが、将来的には人口減少などによって国家財政が縮小するので、維持しきれない。 つまり、今の栄華は続かないと思う。


とまあちょっと天邪鬼ぽいのが欠点かもしれませんが、私の場合は外国での見聞・体験が日本についてハッと気付き、考えるきっかけになることが多いです。

日本とは何か、日本人とは何者か。

そんなことを考える機会が渡米後めちゃくちゃ増えました。

なので、レストランへ行ったり、買い物したり、クルマを運転しながら目にすることのすべてが、私にとってはかけがえのないメリットです。

日本とは日本人とは何かという興味は、そのまま自分はどう生きるのかという命題につながってきます。 だから面白い。

海外暮らしはメリットだらけだと思います。


僭越ながら申し上げますが皆さん、旅行や生活で海外に出たら、日本との違いに不満を言うのではなく、それを何か新しいことのきっかけにしてください。

道理が通らないことがおきたとき我慢しようというのではありません。 なにごとにも筋を通して毅然としていなければ馬鹿にされますから。 そうではなくて、「違い」 というものに対しておおらかな目線を持とうということです。

えっらそうに、ほんとすいません。

ついでに言っちゃいますけど、私たちが空気や水のように思っている日本の便利さ快適さというのは、欧米を含めて世界中どこへ行っても手に入りません。

なので、日本と外国はすべてが違って当然という心構えを本気でもっていないと、かなり不幸な気分になること請け合いです。


ところで、ご紹介したブログですが、 海外で生活することには目に見えるメリットはない」 としたうえで後半では、

しかし、その得難い経験から学んだことをうまくアウトプット出来れば、日本では得ることが難しいメリットを享受できる。

と書いておられます。 抽象的で意味がよくとれませんでしたが、文脈の大意は 「海外暮らしの体験にはそれなりにメリットがある」 ということのようです。

多分この方は、大枠は私と同じようなことを考えておられるのだと思いますが、後日ご自身が 「要素を刈り込みすぎたせいでうまく伝わらなかった部分がある」 とコメントしているように、今回の書き込みは海外暮らしのデメリットを強調する結果になっています。

私はこのブログの揚げ足をとって批判しているのではなく、結論は似ていても、問題へのアプローチのしかた(=身の回りの現象のとらえ方)が人によってずいぶん違うことに興味を持ち、そんな自分のアタマの中を整理してみようと思ったのです。

あとひとつ正直に言うなら、海外暮らしが今の時代だからこそ日本人の役に立つと考えるひとりとして、「メリットはない」 という言葉 (ニュアンス) がネット上に出たことに対して、ちょっとなぁ と思ったところもあります。

なので悪しからず諸々ご了解ください。



8/1のトレード結果です。 


EUR/USD
 
200SMA: 上昇
フェーズ: 上昇フラッグスタッフ (売りNG)
損  益: なし

マイルールでは売り禁止。 基本ルールでのエントリーですが、最初のブレークはヒゲとボディの長さが近かったので見送り。 次のローソクでのエントリーになります。


EUR/USDの成績表はこちら (常に最新のものにアップデートされています)



GBP/USD

200SMA: 上昇
フェーズ: 上昇フェニックス (売りNG)
損  益: なし

マイルールでは売り禁止。 エントリーした場合、21pipの利益となりました。


GBP/USDの成績表はこちら (常に最新のものにアップデートされています)


根が小心者なので、他人のブログをあげつらって書き込みをしたことについてちょっとドキドキしています。

べつに批判の意図はなくて、私自身の考えをまとめるきっかけにさせてもらっただけなんですけどね。

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