2011年12月30日金曜日

華の都のトホホな裏事情

 
一年を締めくるる時期にふさわしいお寒い小話を。
 
ワシントンDCといえばご存知、アメリカの首都。
 
そればかりか強大なパワーで世界を動かす地球の首都とも呼ばれていますってのはもちろん冗談ですが、まあそれに近いところはありますよね。
 
好むと好まざるとにかかわらず。
 
で、そんなすごい街の住民はどんだけプライド持って暮らしてるのかというと、実は全米一のトホホ都市なんですよこれが。
 
とりあえず住民の叫びをお聞きくださいな。
 
クルマのナンバープレートです。
 
クリックして拡大しないと読めないと思いますが、
 
Taxation Without Representation
 
直訳すれば 「代表者なき納税」 。
 
どういうことかというと、ワシントンDCの住民は所得税や住民税、固定資産税などを普通に払っているにもかかわらず、彼らを代表する議員がいないという意味です。
 
議員とは各州から選ばれている上下院議員のこと。
 
議員は、それぞれの地元の利益を代表して連邦議会でさまざまな要求をする役割を果たしていますから、議員を出していないということは、住民の声が国に届かないことを意味します。
 
これについて知ったときは、びっくりしたというよりは、先進国とは思えないお粗末さに思わず笑っちゃったですよ。
 
 
なんでこんなことになっちゃったの?
 
 
それはですね、ワシントンDCが 「州」 ではないからです。
 
アメリカの州 (ステート) というのは、もとをただせばみな独立した国家でした。
 
アメリカ独立以前の植民地時代の話なので、手続き上は正式な国家とはいえなかったと思いますが、独立した政府や法律をもち国 (ステート) として機能していたことは間違いありません。
 
マサチューセッツ・ステートという国家、ニューヨーク・ステートという国家だったわけです。
 
それらがイギリスからの独立を目指して戦争をやることになったとき、結束して強大な軍隊を作る必要がありました。
 
もちろん銃後では経済活動を活発にして戦争遂行の体力を作りあげる必要もあります。
 
このため各ステートが寄り集まって連邦 (ユナイテッドステーツ) を結成し、戦争とそれに付随することがらの指揮権を連邦政府に一元化しました。
 
外交・防衛・金融政策など全体にかかわることを連邦政府が、その他のことは州政府が分担するアメリカの制度はここから始まりました。
 
 
で、ワシントンDCのことです。
 
新しく誕生した連邦政府は、初期にはペンシルバニア州フィラデルフィアなどに機能を分散して活動していたんですが、やっぱりバシっとした首都を作ろうぜということになりました。
 
でも新首都は連邦全体のものだから、どこかの州内に作ってエコヒイキっぽくなってもいかんしなあ ...
 
てなことを皆で考えたたんでしょうね、どこかにいい場所はないものかと探したところ、メリーランド州とバージニア州の境目に未開の土地がありました。
 
まあ厳密にいえばどっちかの州に属した土地だったんでしょうが、18世紀のことですから手つかずの荒野なんていくらでもあって「ああ、そのあたりならうちの州から切り離しちゃってもいいよ」 みたいな感じだったんでしょう。
 
そんなふうにして、連邦政府を置くための地域 「コロンビア特別行政区」 が設けられ、ワシントンDCと呼ばれるようになりました。
 
ワシントンDCの基本性格というのは、人々が暮らしいとなむ 「州」 ではなく、あくまで連邦政府がお仕事をする特殊な場所なんです。
 
なので、そこには役所とかをいっぱい作って皆が働きには来るけれども、人々が暮らすという発想をもって制度を整えることをしなかったんでしょうね。
 
住民を代表する議員がいない理由は、こんなところにあったんです。
 
そりゃ税金は取りますよ。 人が住むかぎりは上下水道やゴミ収集、教育といった地域サービスをしなきゃいけないし、道路整備みたいなことにもお金がかかる。
 
ワシントンDCには市役所 (←と言っていいかどうかわかりませんが) があるし、市長もいる。
 
でもやっぱり議員がいないことで割りを食っているというのが、はっきりとした住民の総意としてある。
 
だから市役所が発行するナンバープレートに、ああいう嘆きというか要求が書きこまれているわけですね。
 
 
なんかね、DCってほんとに可哀そうなんですよ。
 
面積は東京23区の28%と、周囲の堂々たる 「州」 と比べればちっぽけな存在。
 
そのためあんまりお金がなくて、行政サービスがけっこう貧しいといわれています。
 
たまの大雪で重症の交通マヒが起きますが、DCでは、国家機能を止めないため官庁のある中心部でこそ除雪はするが、周辺部まで行かせるような予算はない。
 
そういう場所に除雪車が来るのは3日も4日もたってから。
 
それまで住民は、道路も家もクルマも雪に埋もれた状況をなんとかしようと、必死の手作業を続けています。
 
いっぽう隣のメリーランド州では除雪車がばんばん出動して活躍するのだが、道なりにDCとの境までくるとクルリとUターンして行く。
 
そりゃしょうがないことではあるんですが、DC住民はいたたまれず 「オイこっちもやって行けーっ」 と怒鳴りながら除雪車に雪玉を投げつけるという、冗談のようなほんとの話。
 
 
代表なき納税どころか、ろくなサービスもない納税。
 
華やかなる 「地球の首都」 の暮らしも、蓋をあければこんなもん。
 
あーあ、メリーランドにしといてよかったぞと。
 



12/29のトレード結果です。
  
 
EUR/USD
 
200SMA: 下降
フェーズ:  下降フェニックス (買いNG)
損  益:  なし
 
上へのブレークがありましたが、ルールにより見送り。 エントリーしたら今のところはトントンです。


 
EUR/USD 成績表
 
 
 
EUR/JPY
 

200SMA: 下降
フェーズ:  下降フェニックス (買いNG)
損  益:  なし
 
こちらも上へブレーク しましたが、ルールは買い禁止。 エントリーしたら  でストップアウトでした。


 
EUR/JPY 成績表



さてさて、金曜日は今年最後のトレードチャンス。
 
年末になってNYボックス的には悪くない状況なんですが、ラストにお年玉が来るかどうか試してみることにします。
 
それより11月からの成績をまとめなきゃならんのですが、何度か途中経過をグラフにしたとおりで、ろくでもない状態なので気が重いですわ。
 
ふう。

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