2011年12月15日木曜日

バフェットすごいわ、やっぱり 【その2】

 
ウォーレン・バフェットが自分の死後、経営する投資会社の会長の椅子を、トウモロコシ農家をやっている息子に継がせることにした
 
息子には会社の 「文化」 の守護者になってほしいというのだが、そりゃまたいったいどういうこと? という話です。
 
 
このエピソードの背景には、バフェットの子育てがあります。 
 
彼は3人の子供をもうけましたが、驚いたことに誰も大学を出ていません。
 
ふつうのお金持ちだったら、親が大卒であってもなくても 「とにかく大学は出ておけ」 と子供にいうだろうし、学力が足りなくても多額の寄付金にものをいわせて名門校に押し込んだりするものですよね。
 
ところが世界有数のお金持ちバフェットはそれをしなかった。
 
それどころか、親がお金持ち風を吹かせると子供の価値観がゆがむと考えていた彼は、自分の収入を子供に教えなかったし、生活も質素にしていたので、子供たちは父親の実態を知らずに育った。
 
長女スーザンは幼いころ、父親がセキュリティーズ (証券) 関係の仕事をしているとだけ聞いていたので、父親の職業をたずねられると 、セキュリティ・ガード (守衛) よと答えていたといいます。
 
なんか、いい話ですねえ ...
 
 
ところでバフェットは、息子たちに自分の仕事を継いでもらいたいと思ったことはないといいます。
 
「自分は投資とお金もうけが好きだったから仕事にしたが、子供たちが自分と同じゲームをする必要はない」
 
と言い、子供たちにはそれぞれ好きな道をみつけるようにさせました。
 
ところが、それって実は一番むずかしい生き方なんですよね。
 
これを一生やっていこうなんてモノが見つかる人はすごく少ない。
 
スポーツや芸術に早くから目覚めて一流になる人は羨ましい。
 
でも大多数の凡人は、若いうちに 「自分がやりたいこと」 なんてものが見つかることはまずないでしょう?
 
趣味とかはあるかもしれないが、それは人生のほんの一部。
 
やりたいこと=職業だったらどんだけ幸せかと私も思いますが、なかなかそうはいかない。
 
いつのまにか大人になり、働かなくちゃ食えないから何かの職業につく、ってのが普通でしょ。
 
だから、自分の好きな道を 見つけなくてはならない というふうに思っちゃった子供ってのは、実はけっこうしんどい思いをしていることが多い。
 
うちの親戚にも、そういう思い込みと自分の能力とのギャップが大きいせいで何事もうまくいかず苦しんでいる子がいますから、それはよくわかる。
 
 
じっさい、次期会長に指名された長男ハワードもそんな感じだったらしい。
 
人生の模索といえば聞こえはいいが、あっちを目指して違うと思い、こっちに首を突っ込んであきらめというのを繰り返しながら3つの大学に入ったが、結局ひとつも卒業できなかった。
 
「自分がやりたいこと」 が見つからなくて苦しんだハワード。 へたすりゃニート引きこもりコース ...
 
ですが、アメリカの親は日本ほど子供を甘やかすことはなく自立させますので、とにかく何かやって暮らしていたんだと思います。
 
苦しい模索のなか、あるときふと気付いたのはトウモロコシのことだった。
 
彼は5歳のとき、トウモロコシを育てる楽しさに目覚め、自宅の庭をトウモロコシ畑に変えてしまったことがある。
 
土まみれになって作物の世話をするのが大好きだったハワード少年。
 
筋金入りのお百姓だったんですね。
 
その血がふたたび目覚めたところで、ハワードはトウモロコシ農家への道を歩みはじめました。
 
 
でも父バフェットは甘くなかった。
 
息子が手に入れようとした農地の値段は、父の財布だったら軽々と買えるものだったが、息子に資金を貸すだけにした。
 
きっちりと返済させるのだが、その支払のルールが面白い。
 
息子の体重が増えたら、そのぶん返済額を増やすという決まりにした。
 
仕事に身を入れて痩せるほど働いているうちは、返済を楽にしてやる。
 
でも横着して太りだしたらギューギュー絞り取る。
 
父バフェットなりの息子への応援歌だったんでしょうね。
 
 
ハワードは現在ふたつの農場、合わせて数千エーカーの畑を管理していますが、土いじりが好き、機械が好きという彼のこと、みずからトラクターやコンバインに乗って畑を走り回っています。
 
刈り取りなどに使うコンバインですが、運転席に座ったハワードはなぜかハンドルを握っていない。
 
GPSを使った自動操縦により、手放しのまま畑の端から端まできれいに刈り取る高性能コンバインを使っている。
 
今トウモロコシ価格は下がっていて農場経営も大変だろうに、こんな贅沢な機械をどうやって?
 
という疑問は、父から譲り受けた信託財産の運用益が解いてくれます。
 
ハワードは年間30万ドル、およそ2400万円を受け取っています。
 
それだけあったら景気がどうだろうが困ることはないが、うーむやっぱり大金持ちの坊ちゃんなのね ...


と、ちょっとイヤな気分になったあなた。
 
ねたんだり軽蔑したりするのはまだ早いですよ。
 
この世には、お金の使い方、人生の使い方というものをちゃんとわかっているお金持ちがいるんだという話を次回に。
 
バフェット父子、こいつらなかなかの漢 (おとこ) でっせ。
 


 
12/15のトレード結果です。
  
 
EUR/USD
 
200SMA: 下降
フェーズ:  下降フェニックス (買い・売りNG)
損  益:  なし
 
上へのブレークがありましたが、マイルールによりエントリー禁止。 ロングしていたら見事な高値づかみで沈没でした。
 
ブログのアップ時点で再ブレーク & 200SMAが上向き (=買いOK) になる可能性がでてきました。 動きがあればアップデートします。


 
EUR/USD 成績表
 
 
 
EUR/JPY
 
200SMA: 下降
フェーズ:  下降フェニックス (買いNG)
損  益:  なし
 
ボックス内にすっきりおさまる収納上手♪ エントリーチャンスはありませんでした。
 
しかしこちらも200SMAが上向きになる可能性が出てきましたね。


 
EUR/JPY 成績表



そういえばバフェット家の次男ピーター(52)は音楽家なんだそうですが、去年一冊の本を出版しています。

 「人生は自分の手でつくるもの~充足への道筋の見つけ方」 というタイトル。

自身が富豪の家に生まれながら、甘やかされることなく自力で 「普通で幸福な」 人間になったのかについて触れているということです。

富裕層のための子育てアドバイスということだと思います。

お金というのは、持っていればいたでイロイロ大変なんですねえ ...

ぜひそんな立場になってみたいので、トレードがんばろっと。

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