日本じゃ 「お客様は神様」 なんていう言葉がありますけど、アメリカのほうが客を甘やかしてくれる側面があるような気がしてきたなあ。
以前に、アメリカは返品天国という話をしましたが、それだけじゃないんです。
写真はアメリカ最大の書店チェーンのある店舗。
(手すりごしで映り悪くて恐縮) |
手前の人はPC開いてなにやらお仕事中。
奥の4人組は、売り物の本を10冊ほどテーブルに積み上げて、あれこれ眺めたり世間話したりしていました。
こんなんやったら一日でも過ごせるやん、と本屋好きの私は思うわけです。
店舗によって違いますが、テーブルまでは置いてなくても、少なくとも一人掛けソファが数脚はあるので、昼寝さえしなければ何をしていても文句を言われることはありません。
面白かったのは、大停電のとき被害をまぬがれた地域の店へ行ったところ、ソファどころかあっちの床こっちの床に大勢の人がPCかかえて座りこみ、作業中でした。
電気は壁コンセントから勝手に取っているのですが、なかには本屋が混みあうことを予測してか、テーブルタップ持参のしっかり者もいて、みんなで仲良く電気を分けあっていました。
新品の本を床に積み上げてレポート書きの参考書にしている学生もいて、そりゃもう好き放題。
こうした風景、なにも大停電でなくても普段からよく見かけます。 皆さんほんとにノビノビと本屋を利用していらっしゃいます。
つまり本屋としては 「万引き以外は何しててもいいよ」 「なんでもいいから来てくれる人歓迎」 という姿勢なんでしょうね。
日本じゃどうだったかな。
店内の有料カフェは別として、売り場でちゃんと座れる本屋って私は見たことがないのですが、どうでしょう? あってもごく少数派だと思いますけど。
椅子なんか置いた日にゃ立ち読み客がゆっくり座り読みをはじめて居座るから勘弁、みたいな事情なんでしょうか。
商売ですから売り上げが命であることはよくわかりますけどね。
私は本屋フェチなので事情が許せば何時間でもウロウロしていたい方ですが、偏平足のせいで足が疲れやすく滞在時間が限られてしまいます。
10分でいいから座って足を休められればもっといられる=もっと買うんだけどなあといつも思っているんですが。
あと、偏平足でなくてもお金のある高齢者なんかも同じこと考えてると思いまっせ ...
ものごとの一部だけを見て判断しちゃいけないけど、なんだか日本のお店っていうのは、表面的には客を丁重に扱ってくれるけど、一皮めくるとけっこう冷たいところがあるんじゃないかと思うわけですよ。
繰り返しですが、ボランティアじゃなくて商売だというのはわかっていての話。
デパートといえば豪華さに見合うだけの接客という点でも小売界の王者ですよね。 以下は、日本のデパートでのかみさんの体験。
ある店でたくさん買い物して重い荷物になってしまった。 しかしまだあちこち歩き回る必要があったので荷物を店にしばらく置かせてくれと頼んだ。
するとそれまで愛想よかった店員の表情がさっと変わり、 「あ...そうですかぁ?」 と微妙な反応。
その顔には、こういうめんどくさい客がたまにいるのよねーと書いてある。
なんとかお願いできると助かるんですけど、と下手に出ながら粘ったところ
上の者と相談(!)しますからと引っこみ、 「それじゃ今回は特別に預からせていただきます」 と、じつに恩着せがましい対応。
かみさんは、すいませんすいませんと平謝りしながら荷物を預かっていただいた ...
単に悪い店、悪い店員に当たっただけかもしれません。
でも、お金を払ってものを買うときは 「お客さまお客さま」 とちやほやするのに、お金がからまないシーンになった瞬間どこかよそよそしくなるのって、なんとなく感じたことありませんか?
荷物を預かるとかそういうのは販売員としてのマニュアルに含まれていない、だから基本は拒否したいみたいな空気を感じたことはありませんか?
まあこれって、普段が必要以上に丁寧なせいで店員の 「地」 との落差がわかりやすいってことかも。
アメリカはけっこう気楽ですよ。 店員が良い意味で 「地」 でやってますから。
日本のような丁寧な対応が期待できないかわりに、荷物預かってみたいな要望に対しては、
「そうだよね、その荷物じゃ大変だわ。 オッケーオッケー裏で預かっとくよ。 買い物楽しんできてねー」
みたいな実に人間的やりとりが普通に成立します。
そういうのに接すると、日本の融通の利かない接客ロボットみたいな対応のことをついつい思い出してしまうんです。
アメリカというのは、人はそれぞれ好き勝手に生きている ということを大らかに認め合う社会なんじゃないだろうか。
たとえばレストランでも、ひとりひとりのワガママを実によく聞いてくれるじゃないですか。
付け合わせのポテトをバターライスにしてくれ
胡椒はかけないで代わりにマスタードをつけてくれ
アイスティーにはレモンじゃなくてライムつけられる?
そういう注文は当然のことであり、別にワガママでもなんでもない。
でも日本だと、そう言われましてもメニューがそうなってませんのでぇ...なんて普通に拒否されませんか。 もしくは、聞いてはくれるけど微妙に嫌な顔をされませんか?
ほんとの一流レストランは別として、普通は 「お前は店が決めた通りのものを食え、いやなら来るな」 といわんばかりなのが日本式だと思います。
(なんか最近の〇〇テレビ騒動で耳にしたフレーズみたい)
アメリカのお店が客を甘やかしてくれる例をもうひとつ。
オンホールド って聞いたことありますか?
On hold 保留という意味ですが、買い物するときの魔法の言葉になります。
洋服なんかを買いに行って、とっても気に入ったものがあったとします。
でも他の店にも有力候補があるので、すぐには決心できない。
でもこの服のこのサイズは残り1着しかないぞー!
こんなときどうしましょう。
アメリカは返品天国だから、とにかく一度買ってしまってあとから判断すればいいという手もあるけど、めんどくさいといえばめんどくさい ...
そんなあなたが繰り出せる技がオンホールドなんです。
店員にひとこと 「これオンホールドできます?」 と聞けば、たいていの店では無条件で24時間キープしてくれます。
(一応英語では Would you put it on hold, please? みたいな感じで)
日本でも頼めば似たようなことができると思いますが、やれ名前のほかに電話番号を書けとかうるさいし、そのうえ 「こういうワガママな客のおかげでウチの利益機会がそこなわれるんだよねー」 みたいな顔されたら辛いし、なにより24時間はムリだろうなー ...
でもアメリカで 「オンホールド」 と言われて驚く店員はまずいないだろうし、名前を告げるだけでOKだし、その後は買わずに放っておいても、24時間後にあなたの権利が自動消滅して、商品が店頭に戻るだけ。
シバリ、アトクサレなし!
これ、男だとさほど必要性を感じませんが、女性にとってはけっこう助かる技みたいですね。
アメリカで買い物されるときは、オンホールドのことを頭の隅に置いとくと便利かも。
保証できないけどハワイのアラモアナ・ショッピングセンターなんかでも有効じゃないかな。
アメリカへ行ったら 正々堂々と甘やかされてください。
10/6のトレード結果です。
EUR/USD
200SMA: 上昇
フェーズ: 上昇ユマ ~ ツーソン
損 益: 32pip
GBP/USD
200SMA: 下降
フェーズ: 下降フェニックス
損 益: なし
GBP/USDの成績表はこちら (常に最新のものにアップデートされています)
アメリカのお店が甘やかしてくれる話ですが、 「オンホールド」 までして慎重に買い求めたのに、結局気に入らなかった、あるいは帰宅して家族ファッションショーにおよんだところ思わぬ不評をかってメゲたとしましょう。
そのときは当然、返品です。
ちょっと入れ知恵ですけど、例えばバナナリパブリックの場合、買った店とは違う店に返品することができますよー。
たとえば、品ぞろえのよさを求めてわざわざ遠くの大きな店舗まで行って買ったものを、近所の小規模な店で返品という技が使えます。 効率いいでしょ?
何度も言ってますが返品の理由は問われませんので、返品後に店内を見回していて 同じ商品がバーゲンになっている のをみつけて心が動いたら、バーゲン価格で買い直せばいいんです。
これはお客として正々堂々とやっていいことなんです。
すごいでしょ?
・・・ てことはつまり、バーゲン価格目当てで返品→買い直してもいいと?
はい。返品理由を問われないんだから、事実上それもOKということになりますね(笑)
ただしバナナリパブリックの場合でも、アメリカで買った商品を日本で返品ってのは、そりゃさすがにムリだと思いますよ。
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